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牛革の特徴・長所・短所など牛革に関する知識

2022.11.21 【革の豆知識】

財布やベルト、革靴など、さまざまな革製品に使用されている牛革は、独特の高級感や強い耐久性から高い人気を誇っています。

しかし、キズが付きやすく、水に弱いなど短所もあるため、長年使い続けるには正しい知識を得たうえで、こまめなお手入れが必要不可欠です。

そこで今回の記事では、牛革の魅力や注意点などについて解説します。最後まで目を通していただくと、以下の内容がわかります。

・耐久性に優れるためさまざまな革製品に使用されている

・長年使い込むほど、独特の風合いが出てくる

・日本では松阪牛も牛革として使用されている

以上のほか、牛革についての解説も載せています。自分の好みや目的に合った牛革製品を選ぶためにお役立てください。

●目次

牛革の特徴

さまざまな革製品に使用される牛革には、独特の特徴があります。ここからは牛革の特徴を紹介します。

耐久性に優れている

牛革は耐久性に優れています。牛革の銀面と呼ばれる表面は、皮膚の繊維組織が均一で、平たく滑らかに整っているのが特徴です。

この整った表面を持つからこそ、牛革はさまざまな加工に耐える丈夫さを誇ります。

年月と共に質感が変化する

牛革に限らず、革仕様の製品の多くは経年変化する性質を持っています。

年月が経つにつれ、また長い期間に及んで使い込むことで色合いや質感に変化が生まれます。革製品独特の経年変化はエイジングとも呼ばれ、牛革製品の愛用者にとってはステイタスとなります。

経年変化の仕組みは、表面に塗られたクリームやオイルなどの油分が革に浸透して、徐々にツヤや風合いを変化させるというものです。たとえ同じブランドやメーカーで作られたものでも、一つとして同じ変化はありません。

革製品を大切に扱うことで、その製品だけのオリジナルな変化を楽しめるでしょう。

雨のような水には弱い

牛革は耐水性が低いため、できるだけ水に濡れないように使用する必要があります。雨やドリンクのこぼし、汗などの付着をそのままにしてしまうと、シミや変色が起こってしまうでしょう。

もし、何らかの水分で濡れてしまった場合は、必ずハンカチやティッシュなどで表面の水気を拭きとってください。

また、防水スプレーをかけて、あらかじめ大切な牛革を雨からガードしておきましょう。ただし革とスプレーの相性によってはシミや変色が起きてしまうため、初めて吹き付けるときは目立たない所で試してみるのがおすすめです。

牛革の長所

牛革はそのツヤや重厚感に魅力があり、多くの人に愛されてきました。ここからは牛革ならではの長所である、独特の味わいや耐久性の強さなどについて紹介します。

使うほど味わいが出てくる

牛革のエイジングがどのように変化するかは、日々の使い方や手入れの仕方によって変わります。手入れを欠かさず雑に使わなければ、表面にツヤが出てきて、色合いも高級感や品格を漂わせるようになってくるでしょう。

年を重ねるごとに重厚感が増す変化が魅力の牛革は、財布やベルト、革靴などのファッション用品によく用いられています。「よいものを長く使いたい」という方は、ぜひ牛革の製品を選んでみてください。

耐久性がある

牛革は耐久性があり、長期的に付き合えるのも特徴です。皮膚の繊維組織が均一なことから耐久性が強いため、加工しやすく、さまざまな製品に使われています。

ただし、耐久性は高いものの、牛革の質や仕上げ方によってはキズがつきやすいものもあるため、注意が必要です。

高級感がある

牛革は新品時点からある程度のツヤや重厚感がありますが、本来の魅力は使い込むほどに増していきます。

牛革のなかでもいくつか種類があり、生産量が少ないハラコや細かくすべすべした質感が魅力のカーフスキンなどは、とくにレアで高級感のあるものです。種類ごとで魅力が異なるため、選ぶ際は種類にも注目してみてください。

牛革の短所

たくさんの魅力をもつ牛革ですが、短所もいくつかあります。ここからは耐水性の低さや手入れの必要性など、牛革の短所を紹介します。

良質な革ほど価格が高い

牛革は基本的に高価格帯のものが多いですが、質によっても価格が変動します。牛革のなかでもカーフスキンやヘアカーフと呼ばれる種類は、生後6ヵ月以内の子牛の革を使用するため希少であり、価格も高くなります。

また、生産地によっても価格が変動します。イタリアやフランスなどの欧州の牛革はとくに上質とされ、有名高級ブランドの製品にも使われています。

水に弱い

革製品ならではの短所として、耐水性の低さには注意が必要です。雨や汗、飲み物などで濡れてしまうとシミになってしまいます。

濡れてしまった場合はシミや変色が残らないように、すぐにハンカチやティッシュなどで表面の水分を拭き取りましょう。また、水濡れの予防策として、事前に防水スプレーを吹きかけておくのもおすすめです。

こまめな手入れが欠かせない

牛革は丁寧に扱わないと、独特の質感やツヤが十分に堪能できません。また、水濡れによる劣化にもしっかりと対策する必要があります。

繊細な牛革を長年使用するためには、普段からこまめな手入れが欠かせません。たとえばホコリ落としのためのブラッシングや、油分と水分を補給するためのクリーム塗りなどを丁寧に行ってください。ブラッシングやクリーム塗りを習慣化することで、牛革ならではのなめらかさやツヤが長持ちします。

牛革を使用している製品

牛革を使用している製品は多岐に渡ります。どの製品も牛革特有の耐久性の高さや、高級感のある質感などを活かしたものです。

代表的な牛革の製品は財布です。収納力のある長財布やコンパクトな二つ折り財布どちらも牛革がよく使われます。財布のほかにもベルトや革靴などにも使用されています。

●バンビの牛革を使用した商品
⇒松阪レザーを使用した財布『さとり』の商品一覧はこちら

⇒実はこれも牛革『GREDEER アドバンティック仕上げ』商品一覧はこちら

二つ折り財布や小物入れなど折り曲げ部分のある製品は、高い耐久性を必要とするので牛革がよく使われています。また、消耗品とは異なり長年使い込むことで愛着が増し、持ち主の相棒のような存在となってくれるでしょう。

また、雄牛の革であるステアは、牛革トップクラスの耐久性を活かしてランドセルに使用されています。

6年間、ほぼ毎日使う必要のあるランドセルも、牛革の耐久性を活かした製品です。大人と違い、子どもはどうしてもランドセルを粗く扱ってしまうことも多いでしょう。6年間をとおして使い続けるためには、牛革のタフさが最適といえます。

松阪牛の皮を使用した松阪レザーとは

国内外でさまざまな品種の牛が牛革の製品として使用されています。なかには日本でも有名なブランド牛である松阪牛を、革製品に使用したものもあります。

松阪レザーとも呼ばれる革は、手触りの良いしっかりとした質感や、表面のつやつやとした滑らかさが特徴的です。

松阪レザーは、現状だと一般市場にはあまり出回っていません。油分を多く含むため加工が難しく、限られた製革所でしか作り込めないので、非常に珍しい製品となっています。

そうしたレアで高品質な松阪レザーは、財布や名刺入れ、時計ベルトなどに使用されています。どれも松阪レザーならではの魅力を感じられる製品です。ほかの牛革と同等以上に、使い込むほどツヤや光沢感、柔らかさと風合いを堪能できるでしょう。

まとめ

ここまで牛革の魅力や、使ううえでの注意点などを紹介してきました。耐久性や独特の風合い、経年変化によってより増してくる高級感など、牛革にはさまざまな魅力があります。

一方で、牛革には水に弱く濡れてしまうとシミになりやすい、基本的に高価格帯のものが多いなどの短所もあります。牛革を購入する際は、そういった短所にも注意しつつ検討してください。

また、イタリアやフランスなどの牛革が高級ブランドに使用されていますが、日本国内でも松阪レザーなどの高品質な牛革が人気を博しています。

それぞれ独特の魅力があるため、この機会に国内外の牛革製品に注目してみてください。

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