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オイルを使った革のお手入れ方法を5つのステップで解説

2023.04.17 【革の豆知識】

革製品を長く使い続けるには、お手入れが必要になってきます。正しいお手入れをきちんと行うことで、生涯にわたって愛用できる、オリジナルのアイテムへと仕上がるのが革製品の魅力です。

革のお手入れには、オイルを用いた方法があります。本記事では、主にオイルを使ったお手入れ方法と、革製品の取り扱いに必要な知識を解説します。

-オイルを使った革のお手入れに関する事前知識-

革製品をオイルでお手入れしていくには、事前に知識を深めることが大切です。特に初めて革製品をお手入れする場合は、正しい知識を身につけなければ、かえって革製品を傷めてしまうおそれがあります。

お手入れのタイミングをはじめ、必要なものを紹介しますので、革製品の美しさを保つために覚えておきましょう。

お手入れのタイミング

革製品のお手入れは、定期的に行うことが大切です。過剰な頻度でお手入れしていては、かえって革自体を傷める場合もあるので、気をつけなければなりません。

革製品のお手入れにベストなタイミングは、手で革製品を触って、かさつきを感じたときです。実際に手に持ってかさつきを覚えた場合は、メンテナンスを行うタイミングと思って大丈夫です。

かさつきを感じるのは、まさに天然の革製品である特徴としても捉えられます。かさつく日もあれば、反対に光沢感のある日もあるので、日々革製品の状態を自分の目でチェックすることが大切です。

お手入れ前に用意するもの

革をきれいに保つには、専用アイテムを使ってお手入れしなければなりません。革専用のアイテムでないと、素材を傷める原因になりかねないので注意してください。

お手入れ前には、専用ブラシや、革用のメンテナンスオイルを準備します。専用のメンテナンスオイルがなければ、クリームでもOKです。さらにオイルやクリームをつけるためのスポンジ、もしくは布を用意します。

ほかには、乾拭き用の布を用意すれば、革製品のお手入れの準備は完ぺきです。乾拭き用の布は、綿100%が望ましいです。やさしく、やわらかい素材の布を用意してください。適当に布を選んで使ってしまうと、革を傷つけるので気をつけましょう。

お手入れの頻度

革のお手入れをする頻度は、製品によって異なります。財布やステーショナリーグッズ、キーケースなどの小物は、1シーズンに対して約1回でかまいません。

実際に触れる機会の多い革小物類は、人の手の油分によって保湿されるため、ツヤが出やすくなります。革小物を使っているうちに乾燥を感じたら、専用のオイルで保湿するとよいでしょう。

一方、革の鞄は小物類とは違い、触れる機会が比較的少ないので、2ヶ月に1回は専用のオイルで保湿をおすすめします。

-オイルを使った革のお手入れ方法-

革のお手入れにはオイルを使った方法がありますが、クリームを使うときも基本的には同じような手順で進みます。オイルでは、どのようなお手入れの手順を守らなければならないのか、具体的にチェックしていきましょう。

1.初めにほこりを落とす

革製品のメンテナンスの場合は、オイルであっても、クリームであっても、まずは最初にほこりを落とすところからスタートします。

ほこりや汚れをそのままにお手入れを始めてしまうと、革の表面に傷をつけてしまうほか、美しいとは言いがたい仕上がりになるおそれもあります。そのため、革製品をお手入れするときは、必ずほこりや汚れを落としてから始めてください。

革のほこりを落とすには、専用ブラシを使います。細部までケアできるように、革小物に入っている中身は、すべて取り出しておくことも大切です。

専用ブラシでほこりや汚れを落とす際は、やさしくなでるようなブラッシングを意識してください。決して革を強くこするようなことはせず、ソフトタッチを心がけましょう。

2.柔らかい布にオイルを取る

ある程度ほこりや汚れが取れたら、オイルを塗ります。オイルがない場合は、クリームでもかまいません。

オイルを革に塗るときに注意していただきたいのは、直接オイルを手に取らないことです。オイルを革につけるときは、必ずやわらかい布にとるようにしましょう。

布にとるオイルの目安は、鞄など大きなものであれば、ちょうど1円玉サイズほどが適量です。名刺入れや財布などの小物であれば、ごくわずかな米粒くらいの量で十分でしょう。

3.取ったオイルを革に塗る

適量のオイルを布にとったら、革に塗っていきます。革にオイルを塗っていく際のポイントは、なるべく手早く行うことです。手早く、そして丁寧に塗り広げることを意識して行いましょう。

全体にサッと馴染ませるように塗り広げ、一か所にオイルをつけ過ぎないよう注意してください。オイルをつけ過ぎてしまうと、シミになるおそれがあります。つけ過ぎを防ぐためにも、オイルを手早く、薄く伸ばすことを忘れないように塗りましょう。

また、塗る際は円を描くように塗ってください。薄く、手早く、円を描くように作業すると、初心者でもきれいにオイルを塗れるはずです。

オイルもしくはクリームを使ったお手入れでは、革の種類によって色落ちするケースがあります。革製品の目立たないところに、少量のオイルかクリームを塗ってみて、変色がないか確認してからお手入れしましょう。

4.オイルをなじませるために乾かす

オイルをきれいに革に塗ったら、1時間ほど乾かします。使うオイルによって乾かす時間は異なるので、説明書きをよく読みましょう。

オイル塗布後の革製品を乾かす理由は、オイルを革に馴染ませるためです。乾かす作業を無視してしまうと、せっかく塗ったオイルが革に浸透せず、お手入れの効果が発揮されません。

乾かす場所は、日光が当たらない場所が望ましいでしょう。乾かすからといって、日光に当てれば早く馴染んでくれるというのは間違いです。日光に当て続けると革が変色するおそれもあるので、風通しがよく、直射日光の当たらない場所を選んで乾かしてください。

5.最後に乾拭きする

十分に革製品を乾かしたら、最後に乾拭きを行います。乾拭きは全体にまんべんなく行い、ツヤ感を出します。

乾拭きに使う布も、やわらかく清潔な布を使いましょう。きれいな布を使わなければ、せっかくのお手入れも無駄になってしまうため、革のお手入れ時には衛生的な道具を使うことを心がけましょう。乾拭きする際も、オイルを塗るとき同様、やさしく拭いてください。

-お手入れがいらない松阪レザーとは-

革製品は、お手入れをしていくことでどんどん愛着が湧くものです。お手入れするからこそゆるやかな経年変化を楽しむことができ、いつまでも美しい革製品を手元に置けます。

ただ、なかにはお手入れがいらない革製品もあります。高級和牛として知られる松阪牛の革を用いた「松阪レザー」は、なめらかな手触り感と光沢感のある質感に加え、基本的にお手入れが不要な点が特長です。     

強いて必要なケアやお手入れを挙げるとすれば、水分や汚れが付着したら柔らかい布で拭き取ることだけです。

松阪レザーは通常の革に比べて、良質な油分を多く含んでいます。使えば使うほど、外部からの刺激によって、油分がゆっくりと表面へ回る特性を持っています。

この油分による光沢が、まるで丁寧なお手入れを繰り返したように美しく、なめらかな風合いを生み出すのです。そのため、革製品の管理に自信のない方でも気軽に楽しめるでしょう。

お手入れなしで使える松阪レザーの製品をつくりだす技術は、世界でバンビだけが保有しています。革製品に興味はあるものの、適切なお手入れができるのか不安であれば、松阪レザーの購入を検討してみてはいかがでしょう。

松阪レザーについて、こちらのページでさらに詳しくご紹介しています。

-まとめ-

革製品を美しく、そして長く使っていくためには、お手入れがとても重要です。お手入れといっても、正しい方法を実践しなければ、革製品をかえって傷つけるおそれがあるので注意しなければなりません。

革製品をお手入れする際は、革のお手入れに関する知識をあらかじめ身につけておきましょう。お手入れのタイミングは使う革製品によってさまざまなので、日頃から革製品の様子をチェックしておくようにしてください。

また、革製品のお手入れ方法にも順番やコツがあります。お手入れのポイントを守り、さらに美しい革に仕上げましょう。お手入れに自信のない方は、お手入れ不要の松阪レザーがおすすめです。きっと気軽に革製品を楽しめるはずです。

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